薫る日々。

花嫁修業ダイアリー。

薫る日々

香りものが好き。

珈琲のほんのり甘い、花のような香りや、ゆったりと広がるフレーバーティーの果実やバニラの香り。

シナモンやカルダモンの、異国情緒を感じる香辛料の香りも好き。

石鹸や化粧品、入浴料の説明文から香りを想像して楽しむのも好きだし、勿論香水も大好きで、化粧品店に入っては、ガラス棚に収められた華やかで美しい小瓶の一つ一つに見惚れていたりする。

気に入った香りを見つけては、ムエットに一吹きして持ち帰り、手帳や紙文具に香りを移して楽しむ。

手帳やノートを開くたび、ふんわりと香水の香りが広がって、時間経過とともに変わっていくその様子を確かめるのが、私の遊び方である。

今のお気に入りはジルスチュアートのクリスタルブルームスノウオードパルファンで、なんとなく、私はこの香りを新月の香りと呼ぶようにしている。

真っ白な雪と花が積もったようなこの香りを聞くと、理由もなく新鮮な気持ちになれる。

新しい物事の始まりのような、気持ちがどきどきそわそわするような気分になるのだ。

私はこの香りをお風呂上りにほんのちょっと、手首に纏うのが好き。

最初に香るのは、スイートピースノードロップの清楚な花の香りで、それが徐々に私の大好きなミュゲ、ジャスミン、ローズ、マグノリアの香りに変わっていく。

手首から香る花々の香りに包まれながら、布団に入り、小さく丸まって眠る。幸せな瞬間である。

花々の香りは、朝目覚めるころには雪解けのあとみたいに霧散していて、そこにはホワイトムスクのパウダリーで柔らかな印象だけが残っている。

新月の香りがあるなら満月の香りもあるはずで、私の場合それは薔薇の香りである。

特にダマスクローズの軽やかな甘さが大好き。

香水だとジバンシイのオードモワゼルローズアラフォリが好きで、今年こそは手に入れようと思っている。

新月には雪の花の香りを、満月には大好きな甘い薔薇の香りを。

想像しただけでときめかずにはいられない。

春頃からアロマオイルも使うようになって、私の香りを楽しむ生活はさらに幅が広がった。

お気に入りはラベンダーの精油で、部屋に焚くにも、お風呂に入るにも、化粧水を作るにも、必ずと言っていいほどこれを使っている。

今持っているオイルはラベンダーとローズマリー、グレープフルーツ、イランイラン。

眠るときはたいていラベンダー3滴にグレープフルーツ2滴の組み合わせで、ラベンダーのハーブらしい花の香りに、グレープフルーツの程よい甘さと爽やかな香りが合わさってとても心地いい。

疲れ切っていて深く眠りたいときには、これにイランイランを一滴だけ、垂らす。

馥郁とした深く甘い花の香りに導かれるようにして、眠りにつく。

イランイランを使った日は夢も見ないほど深く眠れるので、疲れてどうしようもない時に助かっている。

 

音楽と香りは、魔法みたいだと思う。

どちらも目には見えないけれど、時間と空間を支配して、私の世界を全く別物の世界のようにしてしまう。

古びた家賃三万円のワンルームが、自分にとってかけがえのない居場所に生まれ変わる。

その魔法に今日も心奪われながら、また一つ、香り物が小さな部屋に小さく増えてゆく。

 

 

 

 

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